辺見庸 研究 ~内宇宙への旅~

辺見庸の発言は、ときに「荒れ球」や「魔球」もあるが、「剛速球」が身上である。その根源にある思考とは何か。

B-47 詩という商品

 

 辺見庸が、最近の自著・詩集『純粋な幸福』についてブログで語っている。

 「初速好調。出足よし」と自画自賛しているのだ。評判を気にして出版社にかわって「番宣」しているようなものだ。

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    これまでの辺見は、自著の売行
 なんか全く気にする素振りは見せ
 なかったのに。こんな辺 見を見
 ていると悲しくなる。

 かつては、分かる者だけが読め
  ば良い、売れなくてもよい、と
   言い放ったものだった。  

 

 

 

 

 そう言えば辺見が去年10月に上梓した『月』については、彼は何も話さなくなった。かつてのステレオタイプな感想文さえ、もはや見られない。そして今や、誰も見向きさえしていない。当然のことと思われる。